ない過払い金|建物の安全性確保義務|建物の賃貸人は,賃貸借契約に付随する義務又は信義則上の義務

過払い金の生命,健康であるから,被告Y1は,本件賃貸借契約における賃 貸人として,本件建物の賃貸借上の使用者でであるAに対し,本件建物の 安全性を確保する義務がある。


主張の安全性確保義務を負うと解する見解に立っても,本件においては,被告Y1がAに 対する具体的な義務としての安全性確保義務を負う前提を欠く。
(6) 争点[6](被告Y1の争点[3]ないし[5]の義務違反等とAの死亡との間に 相当因果関係があるか。)
ア原告らの主張
(ア) Aは,上記(3)ないし(5)の被告Y1の義務違反等により,本件2階倉 庫内において,上記1( )ア(2 イ)のとおり本件粉じんの暴露を受け,悪性 胸膜中皮腫にり患した。
(イ) Aは,平成16年7月8日,悪性胸膜中皮腫の症状が急激に悪化した ため,救急車でhセンターに搬送され,緊急入院した。
Aは,当時の担 当医師に対し,呼吸困難の苦痛を訴え,従来から行われていた左肺側か らの胸水排出だけでなく,右肺側からの排出をするよう強く求めた。
し かし,同医師は,同月20日,Aに対し,衰弱が激しくリスクが大きい ため不可能であると説明した。
Aは,同日,呼吸困難による激しい苦痛 及びそれから逃れるすべがないことに絶望し,上記センターの最上階か ら飛び降りて自殺した。
(ウ) Aは,悪性胸膜中皮腫による激しい胸痛,胸水の増加による慢性的な 呼吸困難に苛まされ,医療機関への入通院を繰り返して各種の治療を受 けたが改善せず,重度の精神的心理的ストレスにより適応障害を発病し た。
適応障害を発症した者は,主観的な苦痛,情緒障害により,抑うつ 気分,不安,心配,現状の中ではやっていけないという感じ等の症状が 出て,自殺念慮を抱きやすく,がん患者の自殺の研究では,その半数が 適応障害などの抑うつ症状を有しているとの報告がある。
Aは,以上の ように,悪性胸膜中皮腫による重度のストレスから適応障害を発病し, これにより自殺するに至ったものである。
仮に被告Y1がAの自殺について予見可能性がなかったとしても,中 皮腫の予後は極めて不良であって,中皮腫にり患した後の平均的な生存 期間は21.3月といわれている。
Aは遅くとも平成14年6月には中 皮腫にり患していたことからすると,Aが自殺行為をとらなくても,A は平成16年7月20日からほどないころに中皮腫により死亡するに至 ったことが明らかである。
したがって,Aが被告Y1の上記義務違反により悪性胸膜中皮腫にり 患したこととAが死亡したこととの間には相当因果関係がある。
イ被告Y1の認否,反論
(ア) 認否
Aの死亡日,その死亡が自殺によるものであることは認め,Aの受診 等の内容,経緯,自殺の態様は知らず,Aが中皮腫にり患したこととA が死亡したことの間に相当因果関係があることは否認する。
(イ) 反論
アスベスト粉じんの暴露を受けた者が中皮腫を発症するまでには,4 2,3年程度の潜伏期間がある。
原告らの主張を前提とすれば,Aは平 成14年6月に悪性胸膜中皮腫の確定診断を受けたというのであるか ら,Aがその原因となるアスベスト粉じんの暴露を受けた時期は,本件 建物が建築された日より前の昭和35年ころということになる。
そうす ると,Aの中皮腫り患は,上記(2)イ(イ)aのとおり,本件建物以外の場 所におけるアスベストの吸引が原因であると考えられる。
したがって, 原告らの主張する被告Y1の注意義務違反等とAの中皮腫り患との間に 相当因果関係はない。
なお,仮にAの中皮腫り患が本件2階倉庫内にお ける本件粉じんの吸引と関連性がある(吸引が中皮腫り患の一因となっ ている)としても,中皮腫が発症するまでの潜伏期間を考慮すれば,A の中皮腫は,本件建物において業務に従事する前に暴露を受けたアスベ ストにより発症したものであるといえ,また,本件建物壁面に使用され た吹き付け材のアスベストにより中皮腫にり患する確率は十万から数十 万分の1であるから,本件2階倉庫内における本件粉じんの吸引に係る 被告Y1の注意義務違反(ただし,被告Y1は,同義務違反を争うもの である。)
等とAの中皮腫り患との間には相当因果関係がないというべ きである。
仮に原告らが主張する被告Y1の注意義務違反等とAの中皮腫り患と の間に相当因果関係があるとしても,Aの死亡は,A自身の個人的資質 (素因)により自殺をしたことによるものであるところ,自殺をする原 因には様々なものがあり,中皮腫にり患した者が必ず自殺するとは限ら ないし,また,がん患者の自殺率は0.2%にすぎないことからすると, 中皮腫にり患した者が自殺をする蓋然性が高いということもできない。
したがって,被告Y1は,Aが自殺をすることについて予見することも 結果を回避することもできない立場にあったことが明らかである。
そし て,Aは,中皮腫により死亡したのではなく,自殺というA自身の行為 によって死亡したのであるから,Aの中皮腫り患とその死亡との間に相 当因果関係はない。
(7) 争点[7](原告らの損害の有無及びその額)
ア原告らの主張
(ア) Aの治療経緯
Aは,悪性胸膜中皮腫に関して,以下のとおり,入通院した。

債務者

本件不開示部分の開示によって、Aが、適法に有線ラジオ放送事業を行うことができる地域が具体的に判明するばかりではなく、仮にAが適法に有線ラジオ放送事業を行うことができない地域において同事業を行っていた場合には、その事実、及び違法に事業が行われている地域が具体的に判明することになるというべきであるが、これらのうち、前者の点は、それ自体としてみればAの公正な競争関係における地位を害するものではないし、後者の点も、それ自体としてみれば、不適法な事業を行っていることによるやむを得ない結果というべきであって、そのような事実が開示されないことが公正な競争関係における地位に含まれるものということはできない。
被告は、本件の特殊な状況の下において、Aが違法な事業を行っている事実が判明すると、それを利用して、あたかも、適法に事業を行うことができる地域においても違法な事業が行われているかのような誤解を生じさせる宣伝広告活動が行われ、これによってAの公正な競争における地位が害されるおそれがあると主張する。
そこで検討するに、証拠(甲8の1ないし6(枝番を含む)、甲9の1ないし6、甲13の1ないし5、甲14、乙1ないし4)によれば、@原告とAとは、以前から競争関係にあり、そのような中で、平成15年7月には、Aの社員の約3分の1が退職し、これらの退職者が中心となってBを設立し、原告の代理店業務を開始したため、Aが、東京地方裁判所に対し、B及び退職した社員9名を債務者として、競業禁止仮処分の申立てを行い(ただし、同申立てに対しては、平成15年10月10日付けで、これを却下する旨の決定がされている。)、また、平成16年9月14日には、公正取引委員会が、原告(当時の商号は、株式会社D)及びBに対し、両社は、平成15年8月以降、Aの顧客に限って切替契約の条件として3675円を下回る月額聴取料又はチューナー設置月を含めて3か月を超える月額聴取料の無料期間を提示するキャンペーン等を順次実施することにより、集中的にAの顧客を奪取し、このような行為によって、通謀して、我が国における業務店向け音楽放送の取引分野における競争を実質的に制限したとして勧告を行う(この勧告を両社が応諾したため、同年10月13日、同意審決がされている。)などの事態が生じたこと、A有線ラジオ放送業界においては、かつて、業者が、電柱、電話柱、道路等に、その管理者の許可や承諾を得ないまま有線放送用ケーブルを張り巡らせることが横行しており、社会問題化していたこと、B原告は、平成12年ころまでには、上記Aの違法状態を解消したとしているが、Aは、平成15年度中に、電気事業者及び電気通信事業者との間で「正常化確認書」の締結を終え、違法状態の解消に向けて作業を続けているものの、本件審査請求に係る情報公開審査会の答申(平成17年3月)、及び本
件裁決(同年4月)においては、未だそれらの作業が終了していないものと認定されていること、C原告及びBが、その営業活動の中で、Aが違法行為を行っている旨の指摘をしていることは事実であり、幾つか例を挙げるならば
(a)B横浜営業所による、、平成15年8月付けの挨拶状には、Aが未だに違法営業(営業電柱、電話柱、道路等に、その管理者の許可や承諾を得ないまま有線放送用ケーブルを張り巡らせることを指す。)を行っていることに耐えられなくなった同社社員が、退職し、Bを設立した旨が記載され、
(b)B大阪南営業所名義のちらしには、「ストップ・ザ・違法有線」という文言が大書された上、「あなたのお店の有線は正規業者ですか?」「この地域の正規業者は、鰍cのみです」「電柱に張ってある有線ケーブルには正規手続き、料金支払の必要があります」「違法有線会社は上記支払を一部しか支払わず、業務を行っています」「お客様から徴収した『放送料金』は不正利益となっております」「私たち正規業者は、不正業者を断固許しません」「皆様の正しい判断により、不正業者排除の御理解をお願い致します」などと記載され、
(c)B名義の「有線放送違法業者撤廃キャンペーン」という標題の文書には、Aの有線放送用架線は、電力会社及びCの電柱に無断で使用する状態が全国にあり、未だ正常化されていないこと、同社が、適法化に向けた取り組みをしようとしないことについて社員が反発し、600名近くの退職者が正規業者で働きたいとBに転職したことなどの指摘とともに、「Aでは、電柱使用の正常化がなされておらず、放送免許を取得することができません」「お客様へは、『当社は違法ではありません』と言っているようですが、放送免許を取得しているかは、総務省で確認できますので、ぜひ一度お客様自身にて確認していただきますよう、お願い致します。」と記載さ
れ、「放送免許についてのお問い合わせ先」として、総務省衛星放送課の名称とともに、その電話番号が記載されていること、以上の事実が認められる。


a a病院 平成14年6月6日通院。
同月10日から同月21日まで検査入院。
b b病院
同日通院。
同年7月1日から同年9月3日まで検査,治療のために入院。
c c診療所
同年7月26日から同年11月14日までの間に6日間通院。
d d病院
同年10月26日から平成16年2月29日までの間,断続的に通 院。
e e病院
平成14年9月14日に通院(PET検査)。
f fクリニック
同年11月20日から同年12月4日までの間に3日間通院。
g g病院
平成15年11月4日から平成16年2月19日までの間に5日間 通院。
h b病院
平成15年11月28日から同年12月5日までの間(右脇腹腫瘍 摘出)及び平成16年1月14日から同月27日までの間(抗がん剤 治療)の合計22日入院。
i hセンター
同年2月9日から同年4月12日までの間に6日間通院。
同月19日から同年6月28日まで入院。
同月30日から同年7月8日までの間に4日間通院。
同日から同月20日まで入院。
j iクリニック
同年2月27日から同年4月17日までの間に8日間通院。
k jクリニック
同年5月17日から同年7月15日までの間に6日間通院。
l その他
Aは,免疫能力を強化するため,AHCフィトイムノ,D−12, アポイダン,サメ軟骨等の健康補助食品を摂取した。
(イ) Aの損害
a 積極損害合計735万1622円
(a) 治療関係費小計632万1679円
a病院16万9730円
b病院84万1740円
c研究所36万3620円
d病院77万4880円
同(d薬局) 35万8710円
e病院18万9910円
fクリニック12万6000円
g病院2万2300円
hセンター24万5815円
iクリニック148万1370円
jクリニック122万5216円
健康補助食品(k興産) 11万4009円
同(l薬局) 85万9450円
同(m商会) 38万4079円
高額医療費返還分−83万5150円
( ) b 通院付添費及び自宅付添費23万7000円
Aは,hセンターで胸水コントロールの治療を開始した平成16 年2月9日以降,入院期間を除く日(合計79日間)は終日,家族 の付添いを要した。
3000円×79日=23万7000円
(c) 入院雑費23万7900円
1300円×入院実日数183日=23万7900円
(d) 通院交通費等45万4518円
hセンター(駐車場代) 3000円
iクリニック(新幹線代) 26万6000円
同(レンタカー代) 6993円
同(宿泊代) 8万7155円
d病院,hセンター,b病院(高速代) 7万6620円
jクリニック(タクシー代) 1万4750円
(e) 器具購入費10万0525円
身体の苦痛緩和のための温灸器及びもぐさ8万9145円
介護用ベッド1万1380円
b 消極損害合計2378万7361円
(a) 休業損害815万3589円
Aは,平成14年6月10日にa病院に入院してから死亡するま での771日間,悪性胸膜中皮腫により稼働できなかった。
Aの平 成13年の年収は386万円であったから,上記の間の休業損害は, 386万円×(771日÷365日)=815万3589円(円未 満切り捨て)となる。
(b) 死亡による逸失利益1563万3772円
Aは,死亡時70歳であり,その平均余命14年の2分の1の7 年間は就労することが可能であった。
上記(a)の年収を基に,生活 費控除を30%として,上記就労可能期間(ライプニッツ係数5. 786)における逸失利益を算出すると,386万円×(1−0. 3)×5.786=1563万3772円となる。
c 精神的損害合計3191万0000円
(a) 入通院慰謝料391万0000円
上記アの入院6か月,通院19か月に対する慰謝料の額は,39 1万円が相当である。
(b) 死亡慰謝料2800万0000円
d 葬儀関係費用354万7563円
e 弁護士費用666万0000円
(ウ) 原告らは,Aの損害に係る賠償請求権をそれぞれ法定相続分(原告X 1は2分の1,その余の原告らは各6分の1)に従って相続した。

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資産も負債もいらない
賃貸人
原告
主張

賃貸借契約
本件賃貸借契約は,法人間で締結されたものであり,賃貸人におい て賃借人(法人)の生命,健康に対する危険を防止すべき義務は存在 し得ない。
また,本件賃貸借契約に基づく賃貸人の義務は,賃借人である株式 会社Bに対して負うのであり,契約関係がなく,指揮監督の及ばない 賃借人の従業員等やその他の第三者である賃貸建物の利用者に対して 負う理由はない。
c 被告Y1は,平成15年6月までの間,本件建物の建材にアスベス トが含有されていることを知らなかったし,平成17年に石綿障害予 防規則が制定施行されるまで,アスベスト含有吹き付け材の危険性も 知らなかった。